流氷の下を潜るフリーダイバー
ABOUT

知床と、流氷フリーダイビングとは

世界自然遺産の海に張り出す流氷。その下に広がる静寂の世界へ、タンクを使わず一息で潜る——知床ウトロだけで体験できる、特別なフリーダイビングです。

知床・ウトロの流氷
THE PLACE

世界自然遺産・知床とウトロ

知床半島は北海道最東端に位置し、2005年にユネスコ世界自然遺産に登録されました。ヒグマやオオワシ、シャチなど豊かな野生生物が暮らし、原生的な自然が今も色濃く残る土地です。私たちの活動拠点であるウトロは、その玄関口にあたる漁港の町です。

冬になると、遠くアムール川から流れ出た淡水がオホーツク海で凍り、季節風と海流に乗って南下し、知床の沿岸に接岸します。これが「流氷」です。北半球で流氷が接岸する地域としては最も低緯度に位置し、この規模の流氷が見られる場所は世界でも限られています。

流氷の下のフリーダイバー
WHAT IS IT

流氷フリーダイビングとは

フリーダイビングは、スクーバタンクを使わず、一度の呼吸(一息)だけで水中に潜るスポーツです。流氷フリーダイビングでは、分厚く張った流氷にチェーンソーで複数の穴を開け、そこから氷点下の海へ入水します。頭上を氷に覆われているため、通常のダイビングのようにどこでも浮上できるわけではなく、開けた穴とロープに沿って移動する必要があります。

気温はマイナス10度以下、水温もマイナスとなる過酷な環境ですが、その静けさと、氷の隙間から差し込む光、流氷の天使と呼ばれるクリオネなど、この時期・この場所でしか出会えない景色が広がります。海外のアイスダイビングの多くは湖の平らな氷の下で行われますが、知床では塩水と分厚く不揃いな海の流氷という、より難易度の高い環境で潜ります。

HISTORY

11年以上の歩み

2013

流氷フリーダイビングカップ、始まる

写真家・フリーダイバーの野口智弘氏と、ウトロ出身のフリーダイバー高木唯氏が中心となり、数名の有志で流氷の下を潜るイベントを開始。当初は手探りの状態からのスタートでした。

2013〜2019

ノウハウの蓄積と国際化

安全に開催するための知見とスキルを積み重ね、地元との信頼関係を構築。台湾・韓国など海外からのフリーダイバーも参加する、国際色豊かなイベントへと成長しました。

2020〜2022

中断を経て再始動

世界的な状況により開催を見合わせた期間を経て、感染対策を講じながら少人数での開催を再開しました。

2024

CMAS・ギネス世界記録を樹立

フリーダイバーの寺嶋拓哉氏が企画・申請を担い、尾関靖子選手による世界記録アテンプトを実施。ダイナミックウィズフィン種目で126mを泳ぎきり、CMAS公認・ギネス世界記録に認定されました。ファンダイブイベントも同時開催され、多くのフリーダイバーが集いました。

2027

次の開催へ

これまで積み重ねてきた経験と体制のもと、2027年も知床ウトロで開催予定です。

SAFETY FIRST

安全への取り組み

氷点下の海での活動は、通常のフリーダイビングとは異なるリスクを伴います。私たちは11年間の運営で培った体制のもと、安全を最優先に活動しています。

1

地元の特別な許可
通常、流氷上での活動にはドライスーツの着用とガイドの同行が義務付けられています。本イベントは地元漁業関係者・関係機関の特別な許可のもとで実施しています。

2

複数のセーフティ体制
水中セーフティダイバー、氷上セーフティ、スキューバサポートチームを配置。参加者一人ひとりの潜水を伴泳・監視します。

3

医師の帯同
現場には医師が常駐し、低体温症など寒冷環境特有のリスクに備えます。

4

経験・資格の確認
参加にはフリーダイビング資格(AIDA・CMAS等)と、冷水域での経験が求められます。事前に経験・体調を確認したうえで受け入れています。

5

明確な入退水ルート
流氷に複数の穴を開け、競技ライン・目視ライン・セーフティラインを設置。ロープに沿って安全に入退水します。

6

世界記録アテンプトの実績
CMAS国際基準に基づく世界記録アテンプトを実施した実績があり、国際認定ジャッジとの連携体制も構築しています。

※氷点下でのフリーダイビングは大変危険を伴います。本イベントは地元の特別な許可と専門チームの安全管理のもとで実施しているものであり、個人で流氷下に潜ることは絶対にお控えください。

2027年大会について、詳しく見る

参加資格やスケジュール、お申し込み方法をご案内しています。